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高架橋の設計についての仕事紹介

宇都宮環状道路 『宮環(みやかん)』の形成と交差点の立体化

宇都宮市の交通網

栃木県の県庁所在地である宇都宮市は、JR東北本線および東北新幹線の停車駅であるJR宇都宮駅と東武鉄道の東武宇都宮駅を中心に発達してきました。公共交通機関は、鉄道路線としてほかにJR烏山線・日光線があり、バス路線はJR宇都宮駅を発着の中心として整備されています。
宇都宮は、鉄道やバスなどの公共交通の利用者が少ない一方、特に通勤や業務における自動車利用率が非常に高く、1世帯の自動車保有台数が全国平均を大きく上回る、くるま社会となっています。

3つの環状道路と19の放射道路

宇都宮の道路網と交通状況は、中心部から放射状に延びる19の路線により、市外から来る通過交通の影響で慢性的な渋滞が発生していました。そこで、早くから計画がなされていた宇都宮環状道路(通称「宮環(みやかん)」)の早期開通が望まれました。
この宮環の完成により、宇都宮では宮環を最外円とする3本の環状道路が形成され、放射道路とともに道路交通ネットワークが形成されています。このような計画的な環状道路の完成は全国的にみて例がないことでした。

宮環は、全長が34.4kmで、JR山手線やパリの環状線とほぼ等しく、完全な環状をなしています。主要な交差道路とは立体交差で計画されており、現在完成している12の高架橋のうち8橋が当社の設計によるものです。

高架橋の設計条件と橋梁形式イメージ 高架橋の設計条件と橋梁形式イメージ

高架橋の設計条件と橋梁形式

宮環に架かっている高架橋は、交差道路の形状、橋梁前後の交差道路、歩道橋の有無、周辺環境など、設計する際の条件により、それぞれ異なる構造となっています。

関堀陸橋2008イメージ 関堀陸橋2008イメージ

関堀陸橋2008

この高架橋は、橋の上空に高圧送電線があり、さらに横断歩道橋が設置されていたため、歩道橋より上側、送電線より安全な距離をとって下側に高架橋を通す必要がありました。
橋梁は、上部構造の主桁を支持する橋脚の間隔(支間長)が大きいほど、橋の構造高さ(上部工主桁の厚さ)が必要となります。限られた空間の中で下部構造の橋脚および橋台の配置、上部構造の形式の選定など、あらゆる可能性を検討し設計をおこない、要求された性能を満足する橋梁が出来ました。

雨情陸橋イメージ 雨情陸橋イメージ

雨情陸橋

デザイン性を追求した橋梁も設計しました。
交差点における高架橋の場合、橋の下を多くの車や人が行き交います。一般に橋梁の裏面は、主桁といわれる大きな梁が渡されており重厚なイメージを受けますが、この橋梁ではそのイメージを和らげるために船底のような丸い形状としました。
さらに上部構造を支える橋脚の天端面は、船底型の丸い形状に合わせて曲線で受け支える形状とし、橋脚の柱は壁の幅を下に向かって絞ることで軽快な印象を与え、橋梁の上から下までがデザインされたオブジェのような印象を与えています。
このデザインは、設計上必要な構造物で形成されており、意匠のために特別な材料を使用していないため、建設コスト面においても優れた構造となっています。

上戸祭I.Cイメージ 上戸祭I.Cイメージ

上戸祭I.C

宮環は、平成8年に全線で供用が開始され、環状道路として1本に繋がりました。それ以降は未整備箇所の立体交差化がすすめられてきており、現在も継続して事業をおこなっています。
上戸祭地区では、東北自動車道宇都宮ICと日光宇都宮道路に接続する宇都宮北道路に、宮環から立体交差により乗り入れができるように立体化工事をおこなっており、高架橋を建設しています。
宮環はこのほかに、東北自動車道鹿沼ICや北関東自動車道宇都宮・上三川ICに向かうアクセス道路と接続しており、圏外から流入する車両に対してもスムーズな流れを作っています。

「宮環」、「内環状線」、「都心環状線」の3つの環状道路の形成により、宇都宮中心部の通過交通が減少し市街地の渋滞が減少しました。
今後も、当社は地域交通のネットワーク形成に関わり、
地域住民の生活における利便性向上のために、役立っていきたいと考えております。

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